村上ファンドが阪神タイガースの上場を提案

村上ファンド阪神電鉄筆頭株主になって阪神タイガースの上場を提案した。それに対する世間の反応が日本の株式感を物語っていて面白い。
10月7日付けの読売新聞によれば
「球団を上場すると投機目的に使われスポーツを冒涜するもの」「株主の考え方で支配者が代わって非常に不安定になる」(いずれも根来コミッショナー
多分本気で言っているわけではなく、既存の安定にあぐらをかいている現経営陣を擁護するために適当に感情的な言葉を並べているだけなのだろう。同じような意見が庶民の中にもあるのが悲しい。株をやる人間は不当な利益を得ている、という誤解があって、それが感情的に反村上ファンド的発言につながるのだろう。
現状の経営資源を最大限に生かして利益の極大化を図るのは経営者の役割のはずだ。もし現経営陣がその努力を怠っているならば、非難されるべきは利益最大化の努力を怠っている側であって、利益拡大を提案する側ではないはず。村上ファンドに反対するなら、タイガースの上場が阪神電鉄の利益につながらない理由を言うべきである。

根来発言で一つだけまともと思える発言があった。
野球協約では「球団は資本総額1億円以上の株式会社」と規定しているだけで上場は想定していない。上場するためには増資をしなければならず、現状では利益幅が薄く(増資は)投資家を欺く事になる」というのだ。上場の規定では資本金はいくらなのだろう?