武装集団と国家

ロシアの北オセチア共和国チェチェンのゲリラと思われる人々が人質を取って学校に立て篭もった事件でロシア政府は強行解決を図り、数百名の犠牲者が出た。
テレビニュースでは盛んに「武装集団」「武装グループ」という言葉が出た。当然ゲリラ側に対する表現である。政府も「武装」しているにもかかわらず。十年前の天安門事件では「『人民軍』が到着した」との表現に、政府と学生のどっちの味方が来たのか一瞬判断に迷ったこともあった。
天安門事件の時の中国国内の情報操作については下記の社会科編-3の5ページ参照下さい。
http://www.geocities.jp/mtamaki0123/essay.html

政府軍とテロリストの本質的な違いは何なのか?正邪はあくまで立場の問題でしかない。住民支持の有無にしても地域特性の問題だ。仮に他国軍隊が日本を制圧すれば、日本政府はテロリストに似た行動を取るに違いない、取ってもらわねば困る。
木下恵介は「カルメン故郷に帰る」で聖と俗の本質的違いは何かを問いかけた。
暴力における正と邪の違いは何か。
ブッシュ大統領は「テロリストに対しては勝利しかあり得ない。テロリストと会話することは考えない。」と明言する。会話による全体最適解の模索を行うか否か、その意思があるかどうか、だけが正邪のポイントとしか思えないのに。