美浜原子力発電所の事故

関西電力美浜原発3号機で事故、4名の死亡者が出た。加圧水型における二次冷却水の配管が破断し下で作業していた人が高温の蒸気を浴び全身やけどで死に至った。
どうして二重配管にしていなかったのか、どうして直下で作業するような計画になっていたのか、後からの批判・評価はいくらもできるが、事故というものはそういう人知の網のほころびを狙って起きる。放射能に直接関係しないからどうしても対策が遅れがちではあったのだろうが、やはり人間の知恵の限界を思わずにはいられない。
ちょうどこの夜放送されていたバック・トゥー・ザ・フューチャーを見ていて、同じ事を思った。あの映画には過去のシーンと未来のシーンが出てくる。過去のシーンに比べて未来のシーンはどことなく不自然だ。人間が頭の中で考えたことと、自然に徐々に進化して行った姿とは大きく異なるのだ。別のSF映画だったが、車が空を飛んだり、重力に逆らうかのような建物が林立するなかで、電話は依然固定電話のみ、というのがあった。人知の愚かさを象徴しているかのようであった。