大本営発表!

今朝のNHKの朝のニュースは「日本逆転負け」だった。言わずと知れたW杯対ブラジル戦の結果である。
日本時間で早朝の4時にキックオフとなったこの試合、僕も前の日に早めに就寝して観戦した。奇跡を味わいたかったからである。
しかし、やはり力の差は歴然。いいようにあしらわれた、というのが実感だった。日本チームがボールを持ったときブラジルは悠然と自陣で攻めを待つ。攻め込めない日本チームはバックパスを多用してボールを回すのが精一杯。いざ攻めこもうとすると、アッと言う間にボールを奪われてしまう。前半34分に1点を先制できたのが奇跡と言えば言えた。
その結果のニュースが「逆転負け」だ。太平洋戦争中の局地戦では「敗戦」は「転進」と呼ばれた。今「惨敗」を「逆転負け」と言うのか?
あの試合、もし逆に日本チームが4対1で勝っていたとしたら、どう表現されるだろう。「逆転勝ち」か?いや決してそんなことはない。明かに「快勝」というだろう。ならば逆に負けた立場なら「惨敗」と表現するのが妥当ではないか?
読売新聞は「完敗」として、ピッチに呆然と残る中田英の写真を載せていた。